韓国は突然に。 〜おいしい釜山〜 


韓国への旅はかれこれ3回目となります。

初めての韓国旅行は、スノボをかついで行きました。ソウル市内観光なんてしちゃいません。行った先はスキー場と38度線。

2度目の韓国はメル友に会いに行きました。ソウル在住の20歳の大学生です。彼は父上を引き連れてやって参りました。
ウェルカム・ディナーは宮中料理。数え切れない位の小皿に乗った料理がちゃぶ台ごと運ばれてくる、アレです。
彼の案内で行った買い物スポットは、オシャレな学生街「新村」(シンチョン)と、レアな市場「チョンニャンニ」。
彼の家にもご招待していただき、じいちゃんもばあちゃんも、一家総出でのおもてなし。お土産は自家製キムチ。
あー、また南大門もイテウォンも行けなかったよぉ・・・。

あれから5年。

あまりの搭乗率の低さで廃線寸前の大韓航空・青森〜ソウル線の存続に一役買おうと、出かけて来ましたよ韓国!あーコリァコリァ
今回の旅は2泊3日の週末旅行。目的はソウルを素通りして釜山でうまい物を食う。メガネを作る。以上。
現地で与えられる時間は42時間。ソウル観光なんて、もうどうでもいいや。

6月20日

昼過ぎの大韓航空で仁川(インチョン)国際空港へ。
しばらく来ない間に金浦(キンポ)空港は国内線ターミナルになってたのね。
何もない殺風景な仁川空港から、金浦空港を横目に見ながらソウル市街へ。
格安ツアーのため、ここで免税店引き回しの刑が待ってるはずだったんですが、総勢3名のご一行全員が、ソウルを素通りして
地方へ出かけるっつーんで、少々パニクった現地係員のお姉さん、あちこちに電話しまくってる間に免税店に行くのを忘れる。
ラッキィですね(ニヤッ
一応、ソウル郊外の高級ホテルにチェックインの後、あまりに高級なホテルに後ろ髪を引かれながらも、釜山への足を確保に
ソウル駅に向かいました。ソウルから釜山へは約440km。韓国の国鉄が誇る超特急列車セマウル号で向かう計画です。

午後7時の切符売り場。
今夜はソウルでうまい物でも食べて、夜行列車で釜山へ向おう。
出来るだけ遅い列車の切符を買おうとするものの、すでに満席。
その一本前も、さらに一本前も・・・みんな満席。
今夜の列車はみんな満席。

そうか・・・今日は週末かぁ・・・。

出鼻をくじかれるっつーのはこの事だわ。
打ちひしがれた想いで、駅前で座り込み、「地球の歩き方」をパラパラめくる。

   高・速・バ・ス

そうか、バスがあるのかぁ(・∀・)


普通、バスってのは安くて快適・・・なはずなんですが、韓国のバスは「セマウル号」より高いので、マイナーな移動手段らしいんです。
延々と地下鉄に揺られ京釜線バスターミナルへ。しかしBTっつーのは、どうしてこんなにヘンピな所にあるんだべか。
バスの切符は難なく取れました。午前2時発の最終便。
外国人旅行者専用の窓口がありました。ただし係の姉ちゃんは英語が喋れません。意味ないぢゃん!

切符をゲットしたら腹が空いて来ました。今夜はサンゲタン
鶏肉にもち米をはじめ、たくさんの野菜や高麗人参を詰め込んで煮込んだ、
ファイトーーーイッパーーーツな逸品です。
地下鉄の「景福宮」で下車、ガイドブックにもデカデカと紹介されてる「土俗村」へ。
さすがに有名店、地元人が家族連れで押しかけてました。
サンゲタン・10000ウォン(約1000円)は決して安くはないと思いましたが、
食べてみて納得。
いろんな旨みが溶け込んだ、トロッとしたスープは病みつきになりそうです。
一緒に添えられている人参酒は、混ぜ混ぜしても良し、食後の口の中をスッキリ
させるのに飲んでも良し・・・なんだそうです。

つーか、久しぶりの本場韓国料理、料理を頼むとどどーんと出てくる、各種キムチや
ナムルだけでもお腹いっぱいになりそう。至福のひととき。
メクチュ(ビール)ウマ〜!!と、とことん飲みたい気分だったんですが、この時点で
すでに残り時間は
35時間。まったりしてる場合じゃないの。


夜行バスまでは少々時間があったので、腹ごなしに南大門市場へ。
残念ながら昼間の賑わいはなかったんですが、何故か乱立しているメガネ屋は24時間営業だったりします。
しかもほとんどの店で日本語OK。中には日本人専用サロンのある店も・・・。ぼったくりの匂いが濃厚ですね。
韓国でメガネを買うぞ!そう意気込んで来たんですが、このぼったくり臭に意気消沈、それでも何軒かのお店を見学して、
買わないで帰ろうとするとあからさまにイヤな顔をする店員に、ひそかにアッカンベーをしながらバスターミナルへ向かいました。

地下鉄の最終に合わせてBTに向かったため、12時過ぎには到着。あと2時間近くあるんだよなぁ・・・メクチュでも飲・・・
(またかよ
そんな時、目に飛び込んで来たのが、おなじみ「温泉マーク」。韓国では「旅館」を意味します。日本では・・・「連れ込み」?
BTの中に旅館とはありがたい。ここはひとっ風呂浴びて行くか。

受付で7500w(約750円」を払うと、パジャマとタオルを渡されました。
入浴だけでも、お泊りでも同料金です。安いですね〜!
睡眠スペースといえば、雑魚寝の「健康ランド」チックな旅館なんですが。これは使えるわ。

浴室部分はさすが韓国、2種類のサウナと冷水風呂、38度、40度、45度の3種類の湯船とジェットバス完備です。
ジェットバスは壊れてましたが。


サッパリした所で夜行バスに乗り込みました。
横3列のゆったりシートはかなりの角度までリクライニング出来て、
これがなかなか快適。
しかしセマウル号より高い運賃(約3200円)は納得行かない。
まぁ、日本の高速バスと比べれば格安だからいいか。

韓国のバスは、深夜のハイウェイを容赦なくぶっ飛ばします。
午前2時ソウル発のバスが釜山に到着したのは、予定よりも30分も早い
午前6時半。途中、トイレ休憩があったので、推定平均時速は110km。
すげーの。途中目を覚ました時、ちょっと怖かったもん。ははははは・・・







6月21日

釜山のBTは、これまたヘンピな所にありまして、地下鉄の駅で10個以上離れてました。
まずは国鉄の釜山駅まで行って、今夜のセマウル号の切符をゲット。土曜日の上り電車なんで、難なく希望の列車を確保出来ました。
セマウル号は夜の12:10分発。さぁ〜て、はじめての釜山だぁ〜!食って食って食いまくるぞぉ〜〜〜!!残り時間は
26時間


 

まずは海岸沿いのチャガルチ市場へ。
地下鉄の駅を降りると、すでに生臭ぁ〜い香りが漂って来ました。
カニ道楽のカニもライバル意識を燃やしそうな、巨大な魚のモニュメントがお出迎え。

市場のビチョビチョに濡れた狭い通路には、買い物客がわんさか。
所狭しと並んだバケツの中には、見たこともないような魚や貝類、さらにナマコやホヤ、得体の知れない軟体動物達が
びっしりと詰まってます。

ちょうどタコが旬のようでした。市場のアスファルトの上には、バケツから逃げ出したタコがうにゅうにゅと踊ってました。
生タコなんて、ここ青森でも滅多にお目にかかれません。今日は朝からタコの踊り食いと行きますか!?


 

市場の端までブラブラ歩いて行くと、ちょと静かで落ち着いて食事出来そうな一軒の店を発見。
しっかりと日本語で「さしみ・しおやき」と書いてあります。
ぼったくりの臭いをプンプン感じながらも、水槽の中で元気に泳ぐ「ヒラメ」に目を奪われ、朝食はここに決定!

あれも食べたい・・・これも食べたい・・・あ〜腹減ったぞぉぉぉぉ〜!!

欲望のおもむくままに頼んだのものは・・・



ミズダコ。 






生きてます。

うねうね動いてます。

食べたら口の中に吸盤がきゅ〜〜〜っとくっ付きます。












サザエさん。



でかーーーーーー!!











ヒラメ。


まじで巨大です。

この後、ヒラメのあら汁も作ってくれました。激辛だけどウマー!

朝からこんなゼイタクしていいの?なんて罪悪感を感じながらも、
メクチュがうまいのなんのって。朝から酔っ払い。








そんなわけでお会計。
朝からこんなゼイタクしていいの?って感じのお会計でした。お二人様で7500円。
ここがタイだったら、泣きながらおばちゃんの胸ぐらつかんで「ペーーン!」(高い)と大騒ぎする所ですが、ここは韓国。
生涯で、たぶん最初で最後の巨大ヒラメ食べたし。タコの踊り食いしたし。快く払わせていただきました。
つーか、酔っ払いって気が大きくなってますよね。起きぬけのメクチュは効くんだなぁ〜!



朝から食った食った飲んだ飲んだ。さぁーて腹ごなし。残り時間は24時間を切っています。
チャガルチ市場からほど近い、雑貨や衣料品の市場国際市場(ククチェ・シジャン)へ向かいました。
まずは衣料品の調達。なぜかゴルフウエアーが多いとの噂を聞いていたんですが、その通り、あるわあるわ。パチ物ばっかw
かわいい犬のマークで人気の「ミエコ・○エサコ」のウエアやソックス、本当に存在するのかわからない「○ャネル」のウエア、
ついでに「プ○ダ」のポーチに「ルイ・○ィトン」の財布にベルトetc.いやぁ〜品揃えもさすがにワールドワイド!

買った買った。もう持ちきれないっつーの。って所で、もう昼時を過ぎてました。
あぁ〜旅に出るとどうしてこんなに時間の流れが早いんだぁ〜?




ランチはピピン冷麺。5000w

いわゆる「冷麺」と違って、はるさめみたいな細麺には、甘くて辛いタレが
よくからみます。メクチュも進みます。



食後まったりしてると、店のおばちゃんが「コピ?コピ?」って聞いて来ました。
韓国では「コーヒー」って言わないのね。
インドネシアあたりで言う「コピ」とは違って、英語のCOFFEEを忠実に読んでる
つもりらしいんですが・・・あっ、和製英語を喋る日本人には言われたくないか?

ちなみに「ハンバーガー」は「ヘンボゴ」と言わないと通じません。






国際市場にはメガネ屋も多数、軒を連ねていました。残り時間は
19時間
足がジンジンして来てたんですが、時間がない。メガネをゲットしなければ。

釜山のメガネ屋はソウルとは違って、日本語があまり通じません。ぼったくり臭も感じません。
10件近くのメガネ屋をまわって、やっとゲットしたメガネは値切りまくって150000w(約15000円)
定価で145000wの日本製(!)のサングラスに度を入れてもらいました。
あたし、強度の近視なんですよ。日本でメガネを作ったら、レンズだけでも20000円はするのね。
どうしても韓国でメガネを作りたかったのはそんなわけなんです。

メガネが出来上がるのを待つ間、せっかく釜山に来たんだからっつーんで、韓国最大と言われてるロッテデパートへ。
お土産の韓国海苔やイカの塩辛を買出しに行ったんですが、とにかくすごい人・人・人・・・
海苔と塩辛だけ買って、そそくさと退散して来ました。
この時点ですでに午後7時。残り
14時間。あぁ〜時間がぁ・・・時間がぁ・・・。

念のため、釜山タワーなんかも眺めつつ、国際市場のメガネを引き取りに行って、早く食うもん食わないと。


やっぱ韓国に来たらコレですね。

骨付きカルビ!

店のおばちゃんがチョキチョキ切ってくれるカルビは激ウマです。
他に豚トロとコムタン(牛テールのスープ)を頼んで、ビール飲んで、
今夜のお会計は25000w(約2500円)。

朝食の3分の1ですか。はははは








骨付きカルビで至福のひとときを過ごしてると、もう10時をまわってました。はぁ〜
11時間後には飛行機の中かぁ・・・。
今日は一日中歩き回って汗だくだったんで、ひとっ風呂浴びて行こうと、昨日みたいな銭湯を探すものの・・・ない!
事前に情報を仕入れて行ったんですが、なにしろすごい荷物。歩き回る気力もなく、ふと目に入った駅前のラブホへ。
いやいや、韓国のラブホっつーのは質素ですよ。ワシ○トン系のビジホみたいな殺風景さと狭さ・・・。
まぁ、汗を流すには充分だったんですけどね。アメニティなんて何にもなかったのに「アカスリタオル」があるあたりはさすが韓国。


午前0時10分発のセマウル号に、ビールとツマミを買って乗り込んだんですが、飛行機のファーストクラス並(乗った事ないけど)の
広いシートと、フルリクライニングすると限りなく水平に近く倒せる快適さで、発車と同時に爆睡してました。気が付いたらソウル駅。


6月22日

格安ツアーの朝は早いんです。
午前6時半のホテルでのピックアップに間に合うよう、タクシーを飛ばして郊外のホテルへ。
ホテルから、また市街地経由で空港に向かいました。
空港に行く前のお約束、「押し売りキムチ屋」にも連行されました。
あのキムチ売りって、ほんとスゴイんですよ。
「あなた達の為に早起きして店開けてるんだから何か買いなさい」とか、
「今ここで余ったウォンを全部使って行きなさい」なーんて事、平気でまくし立てるんですよ。

なんにも買わなかったけどさ。


     ○     ○     ○


車中2泊、現地滞在42時間の週末旅行でした。
正直言って、すげ〜〜〜疲れた!けど、大満足!!

ウチに帰って体重計に乗ってみました。
あれだけ食って食って食いまくっても、なぜか体重は減ってました。
体脂肪率なんて3%も減ってるの。唐辛子パワーのおかげでしょうか?


そういえば、韓国の街中を歩いていると目に付く「屋台」
日本で屋台といえば、タコヤキやお好み焼き、クレープなんかの屋台が並んでるのが普通ですが、韓国の屋台はどこも同じものしか作ってません。
おなじみ「チヂミ」と「トッポキ」、そして「天ぷら」。天ぷらですよ。あの天ぷら!
韓国の若い子達は、おやつにあんなもん食べてるの。どうして太らないんだべか?やっぱ唐辛子効果なんですかね。
ちなみに天ぷらには辛いタレを付けて食べてました。試食する気にはなれなかったわ。「ベチャ」っとしててまずそうだったんだもん。

朝のオフィス街にも「トッポキ」屋台がいっぱい出てます。若いOLさん達が普通に食ってます。朝から餅ですよ。餅。

ほんと、パワーを感じました。パワーをもらいました。大満足。




もう6000ヤードの駆け足もつらくないぞ。ん?



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